自分では気づきにくいいびきのセルフチェックと生活習慣での対策

マットレスの上で心地よく眠る様子 悩み別特集

一人暮らしをしていると、自分のいびきに気づく機会がほとんどありません。実家にいた頃や、誰かと同居していた頃なら「昨日すごいいびきかいてたよ」と教えてもらえたかもしれませんが、一人で寝ていると、朝起きたときに喉が痛い、なんとなく寝た気がしない、といった体感でしか異変に気づけないんですよね。私自身、久しぶりに友人と旅行に行ったときに「めちゃくちゃいびきかいてたよ」と言われて初めて自覚した、という経験があります。それまで自分がいびきをかいているなんて、まったく思ってもみませんでした。

この記事では、一人暮らしでも自分でできるいびきのセルフチェック方法と、日々の生活習慣の中でできる軽い対策を紹介します。なお、「いびきの音が家族や友人にひどく驚かれたことがある」「呼吸が止まっているのを指摘されたことがある」など、もう少し踏み込んだ心当たりがある方は、単なるいびきではなく睡眠時無呼吸症候群の可能性も考えられます。その場合は一人暮らしの睡眠時無呼吸症候群セルフチェックと受診の目安についての記事もあわせて確認してみてください。

この記事を書いた人:ちき(快眠ヒルズ編集長)

一人暮らし歴は約15年、その間に3回の引っ越しを経験しました。引っ越しのたびに部屋の広さや収納事情に合わせてマットレス・枕・掛け布団などの寝具を一から見直し、入れ替えてきました。現在は結婚し、一軒家で暮らしていますが、一人暮らし時代に培った「限られた予算とスペースでも後悔しない寝具選び」の視点は今も変わらず、メーカー公式情報や第三者のレビューといった一次情報をリサーチしながら、実生活に基づいた記事を執筆しています。

1. 録音アプリ・スマホで自分のいびきを「客観的に」確認する

まず手軽に試せるのが、スマホの録音アプリを使ったセルフチェックです。標準のボイスメモアプリでも構いませんし、睡眠中の音を自動で検知して録音してくれる無料アプリを使えば、寝ている間ずっと録音しっぱなしにする必要もありません。次のようなポイントに当てはまるかどうか、一晩だけでなく数日試して確認してみてください。

  • 起床時に喉がひどく渇いている、イガイガする感じがある
  • 枕やシーツがいつもより湿っている(口呼吸をしているサイン)
  • 録音を聞くと、思っていたより連続して大きな音が入っている
  • 過去に同居人や旅行時の相部屋で「いびきがうるさい」と言われたことがある
  • 十分寝たはずなのに、日中に強い眠気やだるさを感じることが多い

録音アプリのほかにも、スマートウォッチやスマホの睡眠トラッキング機能でいびきを検知できるものも増えています。数値やグラフで可視化されると、自分の感覚とのズレに気づきやすくなるので、一度試してみる価値はあります。

いびきの「タイプ」でも原因はある程度絞り込める

録音して「いびきをかいている」ことが分かっても、次に気になるのが「じゃあ何が原因なんだろう」ということだと思います。私自身、最初は「太ったから」の一言で片付けていたのですが、実際には人によっていびきの出方にはいくつかの傾向があり、タイプによって効きやすい対策が変わってくるようです。

一般的には、次のような傾向が知られています。

  • 鼻づまりが原因のタイプ:苦しそうな高い音が特徴で、花粉症や乾燥の時期に悪化しやすい
  • 肥満や飲酒が関係するタイプ:低く途切れがちな音で、喉まわりに脂肪がつきやすい体型の人や、飲酒後の夜に特に大きくなりやすい
  • 女性や若い世代に見られるタイプ:普段は目立たなくても、疲労時や仰向け寝のときだけ出ることがある

私の場合は、旅行の夜に「飲酒後だけ音が大きい」と言われたことがあったので、まずは寝る前の飲酒量を見直すところから始めました。録音アプリで「いつ・どんな音が」出ているかを数日分聞き比べてみると、自分がどのタイプに近いか、なんとなく傾向がつかめてくるはずです。

さらに、最近はスマートウォッチや睡眠計測アプリで血中酸素飽和度(SpO2)を記録できる機種も増えています。数値が大きく下がる時間帯が頻繁にあるようなら、単なるいびきではなく後述する睡眠時無呼吸症候群の可能性も視野に入れて、記録を持って医療機関に相談することをおすすめします。

2. 寝る姿勢を見直す(仰向け・横向き)

仰向けで寝ると、舌の付け根や喉まわりの組織が重力で沈み込み、気道が狭くなりやすいことが一般的に知られています。横向きで寝る習慣をつけるだけで、いびきが軽くなったと感じる人は少なくありません。とはいえ、寝ている間ずっと横向きをキープするのは難しいもの。抱き枕を使って横向きの姿勢を保ちやすくしたり、背中側にクッションを置いて仰向けに戻りにくくする、といった工夫を試してみるとよいでしょう。

3. 枕の高さを見直す

枕の高さが合っていないと、首の角度が不自然になり、気道が圧迫されやすくなることがあります。高すぎる枕は顎を引いた姿勢になって喉が狭まりやすく、逆に低すぎる枕は仰向けで首が反りやすくなる、といった具合に、どちらの方向にずれても気道への負担につながる可能性があります。以前、高さの合わない枕が引き起こす不調について書いた記事でも触れましたが、いびき対策という観点からも、自分の首のカーブに合った高さの枕を選び直してみる価値は大きいと思います。

4. 就寝前の生活習慣を見直す(飲酒・鼻づまり・湿度)

就寝前の飲酒は喉まわりの筋肉を緩め、気道を狭めていびきを悪化させやすいと言われています。「寝つきをよくするための寝酒」のつもりが、逆にいびきや眠りの浅さの原因になっていることも珍しくないので、量やタイミングを見直してみるのも一つの手です。また、鼻づまりがあると口呼吸になりやすく、口呼吸自体がいびきの原因になりやすいため、就寝前に鼻うがいをしたり、乾燥がひどい季節は加湿器で寝室の湿度を50〜60%程度に保つことも、鼻や喉への負担を減らすうえで役立ちます。

5. 睡眠の質そのものもあわせて確認する

いびきをかいているかどうかだけでなく、実際に眠りの質がどうなっているかをあわせて確認しておくと、対策の効果を客観的に判断しやすくなります。睡眠の質を測る方法についての記事で紹介しているようなスマートウォッチやアプリを使えば、深い眠りの割合や中途覚醒の回数なども見えてくるので、生活習慣を見直した前後で比較してみるのもおすすめです。

ここまで紹介したのは、あくまで軽度・偶発的ないびきを想定したセルフケアの範囲です。いびきの音が非常に大きい、呼吸が数十秒単位で止まっているのを指摘された、日中の眠気が我慢できないほど強い——こうした特徴が当てはまる場合は、単純ないびきではなく睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。その場合は自己判断で様子を見るのではなく、睡眠時無呼吸症候群のセルフチェックと受診の目安についての記事を参考にしたうえで、呼吸器内科や耳鼻咽喉科への相談を検討してください。

まとめ

一人暮らしでは、いびきを指摘してくれる人がいないぶん、自分では気づきにくいというのが最大の悩みどころです。録音アプリでのセルフチェックや、寝る姿勢・枕の高さ・生活習慣の見直しといった小さな工夫の積み重ねで、軽度ないびきは改善が期待できます。一方で、症状が強い場合は無理に自己流で対処しようとせず、早めに医療機関に相談することも忘れないでください。

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