一人暮らしの騒音対策で眠れない夜を減らす方法【隣室の生活音編】

睡眠用のシリコン・フォーム耳栓 悩み別特集

「隣の部屋の生活音が気になって、なかなか寝付けない」——一人暮らしのアパートやマンションでは、深夜のドアの開け閉め、洗濯機の音、話し声、足音などが壁越しに響いてきて、布団に入ってからも神経が休まらない、という経験をしたことがある人は少なくないと思います。実家暮らしの頃や、家族と一緒に住んでいたときは気にならなかった生活音が、一人暮らしになった途端に妙に気になり出す、というのはよく聞く話です。私自身も、以前住んでいた木造アパートで、隣室の生活リズムが自分と真逆で、深夜に洗濯機を回す音や物を落とす音で何度も目が覚めた時期がありました。

厄介なのは、相手が悪意を持っているわけではなく、ただ普通に生活しているだけということが多い点です。管理会社に相談しても注意喚起の張り紙程度で終わってしまうことも多く、かといって直接クレームを言いに行くのも角が立ちそうで気が引ける。結局、誰にも相談できないまま、ただ我慢して眠れない夜を過ごす、という状態に陥りがちです。この記事では、隣人との交渉や引っ越しといった話ではなく、自分の寝室環境を整えることで生活音の影響をできるだけ減らす、「自分側でできる対策」に絞って紹介します。

この記事を書いた人:ちき(快眠ヒルズ編集長)

一人暮らし歴は約15年、その間に3回の引っ越しを経験しました。引っ越しのたびに部屋の広さや収納事情に合わせてマットレス・枕・掛け布団などの寝具を一から見直し、入れ替えてきました。現在は結婚し、一軒家で暮らしていますが、一人暮らし時代に培った「限られた予算とスペースでも後悔しない寝具選び」の視点は今も変わらず、メーカー公式情報や第三者のレビューといった一次情報をリサーチしながら、実生活に基づいた記事を執筆しています。

対策の効果は住まいの構造によって変わる

耳栓やホワイトノイズを試す前に、ひとつだけ知っておいてほしいことがあります。それは、隣室の音がどこまで聞こえてくるかは、建物の構造によってかなり差があるということです。

私自身、以前住んでいた木造アパートと、その後引っ越した鉄筋コンクリート(RC)造のマンションとでは、同じように「家具の配置を工夫する」という対策をしても、体感できる効果がまったく違いました。RC造やSRC造の建物は壁自体に厚みと質量があるため、家具の配置や吸音材を足すだけでもそれなりに効果を感じやすいです。一方、木造や軽量鉄骨造の建物は壁が薄く、音を「遮る」というより「響かせにくくする」工夫を複数組み合わせないと、正直なところ体感できるほどの変化は出にくいという印象があります。

なので、これから紹介する対策を試しても思ったほど静かにならないと感じたときは、「自分のやり方が悪い」のではなく、建物の構造上、対策を重ねる必要があるだけ、と考えてもらえればと思います。次の章から、耳栓のような手軽なものから、家具配置・防音マットまで、組み合わせて使うことを前提に紹介していきます。

1. 耳栓で音を物理的にシャットアウトする

生活音対策としてまず試してほしいのが耳栓です。隣室からの話し声や物音は、耳栓をつけるだけでもかなり体感が変わります。素材によって使い心地が違うので、自分に合うタイプを見つけることが大切です。

  • フォームタイプ(低反発ウレタン製):耳への圧迫感が少なく、初めて使う人でも扱いやすい
  • シリコンタイプ:水に強く繰り返し使えるので、コスパを重視する人向き
  • ワックスタイプ:耳の形に合わせて密着させやすく、遮音性を重視したい人向き

耳栓は数百円から試せる手軽さも魅力で、「まず何か一つ対策したい」というときの最初の一歩としておすすめです。無印良品や第一衛材などのドラッグストアで手に入る定番シリーズから試してみるとよいと思います。 就寝時の耳栓の使い方や、昼寝での活用法については、以前アイマスク・耳栓が在宅ワーカーの昼寝にどう効くかをまとめた記事でも詳しく紹介しているので、あわせて読んでみてください。

2. ホワイトノイズ・環境音で生活音を「目立たなくする」

耳栓が苦手、つけると逆に気になって眠れないという人には、ホワイトノイズや環境音を流す方法が向いています。扇風機や空気清浄機の稼働音のような一定のノイズは、隣室からの突発的な物音との音量差を小さくしてくれるため、「ふと物音で目が覚める」という状況を減らす効果が期待できます。専用のホワイトノイズマシンのほか、無料のスマホアプリでも雨音や川のせせらぎなど、好みの音を選んで流せます。私も一時期、寝る前に環境音アプリをタイマーで1時間ほど流していたことがありますが、隣の生活音そのものより、音の変化に気づきにくくなった感覚がありました。

3. 防音・遮音効果のあるカーテンで壁際の音を和らげる

厚手の生地でできたカーテンは、完全に音を遮断できるわけではないものの、窓や壁際からの音の反響を多少和らげる効果があります。遮光カーテンは光を遮ることが主目的ですが、生地が厚く密度が高いものほど、副次的に多少の吸音効果も期待できます。以前、遮光カーテンで睡眠の質は本当に変わるのか検証した記事でも触れましたが、厚手カーテンは光と同時に音や冷気も多少シャットアウトしてくれるので、隣室と接する壁側の窓にはこうした厚手タイプを選んでおくと、複数の悩みを同時にケアできます。ただし過度な期待は禁物で、あくまで耳栓やホワイトノイズと組み合わせる「補助的な対策」として捉えるのがちょうどいいと思います。

4. ベッド・布団の位置を共有壁から離す

可能であれば、ベッドや布団を隣室と接している壁(共有壁)から少しでも離して配置するのも効果的です。音は空気や壁を伝って響くため、頭の位置が壁にぴったりくっついていると、それだけで体感する音量が変わってきます。部屋の間取り上どうしても難しい場合は、共有壁側に本棚やクローゼットなど背の高い家具を置いて「音の緩衝材」代わりにするという方法もあります。家具の配置を見直すだけなので、お金をかけずにできる対策として最初に試す価値があります。

5. 防音マット・ラグを敷いて床からの音を抑える

隣室が横だけでなく上下階にもある場合は、足音や物を落とす音といった床を伝わる振動音も気になりやすいポイントです。防音・遮音効果をうたったジョイントマットや厚手のラグを敷くことで、自分の部屋から出す音を抑えると同時に、多少なりとも音の反響を和らげる効果が期待できます。アイリスオーヤマなど生活雑貨メーカーからも防音・遮音タイプのマットが出ているので、床材や気になる音の種類に合わせて選んでみてください。 逆に、自分が加害者側にならないよう配慮する意味でも、防音マットは一石二鳥のアイテムといえます。

6. 環境を整えたら、入眠ルーティンもあわせて見直す

どれだけ環境を整えても、気になり始めると意識が音に向いてしまってなかなか寝つけない、という夜もあると思います。そんなときは、環境対策と並行して、寝つきが悪い在宅ワーカー向けの入眠ルーティンについての記事で紹介しているような、就寝前の習慣づくりも取り入れてみてください。音そのものを消すだけでなく、「意識を音から逸らす」仕組みを作ることも、眠れない夜を減らすうえで意外と効果があります。

工夫しても改善しないときは、一人で抱え込まない

ここまで紹介してきたのは、自分の部屋の中だけで完結する工夫です。ただ正直に言うと、私も一時期、耳栓とホワイトノイズと家具の配置を全部試しても、隣の物音がどうしても気になって眠れない時期がありました。そういうときに大事なのは、「自分でなんとかしなきゃ」と抱え込みすぎないことだと思います。

まず試してほしいのが、管理会社や大家さんへの相談です。直接隣人に注意しに行く、いわゆる「壁ドン」のような行為はトラブルの原因になりやすいので避けたほうが無難です。管理会社宛てに、いつ・どんな音が・どれくらいの時間続くかを簡単にメモしておいて伝えると、管理会社から入居者全体への注意喚起という形で対応してもらえることがあります。

それでも改善しない、あるいは夜中に何度も目が覚めるほどの騒音が続く場合は、我慢を重ねる前に、早めに管理会社や不動産会社に記録を持って相談することをおすすめします。一人暮らしだと「これくらいで相談していいのかな」と迷いがちですが、眠れない夜が続くこと自体、すでに十分相談する理由になります。

まとめ

隣室の生活音は、相手に直接注意しにくいことも多く、一人で抱え込みやすい悩みです。ただ、耳栓やホワイトノイズ、防音カーテンや家具の配置といった自分側でできる対策を積み重ねることで、音そのものへの意識を減らし、眠れない夜を確実に減らすことができます。まずはハードルの低い耳栓やホワイトノイズから試してみて、自分に合う組み合わせを見つけてみてください。

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